でかいカメラを持っていて良かったなあと思った話
世の中には「悪目立ち」という言葉もあるが、その逆の「良い目立ち」というのも存在するはず。今日はそんなことを感じた日でした。
今お世話になっている、渋谷のとあるオフィス。2月最後の出勤日だった今日は、2月いっぱいでオフィスを離れて地元でフリーランスとして働く女性と会う、最後の日でもありました。
ゆったりとした雰囲気と優しさで周囲からも慕われている彼女。お昼は外でみんなと食べるというので、前々の約束通りご一緒させていただきます。
この時、先日買ったばかりの一眼レフを持って出かけた僕。
周りからは珍しがられたり面白がられたり、なかなか注目されます。
ちなみに2日前に買ったばかりだというのに、すでにモード切り替えの表示板が外れてしまったというなんとも締まりのない姿になってしまった5D MarkIIIくん。もう名実共に、完璧に僕の所有物らしい姿になりました。
飲食店の中や帰りには、僕が撮影したり、周りが撮影したり。
いつもと違って構図やライティングは気にしない、気軽な写真。そこには屈託無い笑顔が写っていて、人物写真もいいなあと思わされました。
終業まで仕事をする彼女に対して、僕は17時に上がります。
約10ヶ月ほど一緒に仕事をさせてもらっている間、随分と彼女には癒されていました。ちょうど仕事の転換期でかなり胃腸が痛い時期でもあったので、本当に救われていたと思います。
支度を終えてご挨拶をして帰る時は、割とこっちだけジンワリ胸にくるものがありました。
すると退勤時、別の社員さんが僕と彼女の写真撮影を買って出てくれました。
向こうからしたら迷惑な話だったかもしれませんが、こっちとしては嬉しいやら、こそばゆいやら複雑な気持ちです。
記念に何枚か撮ってもらい、最後にまたご挨拶をしてオフィスを後にしました。
思春期や学生時代は引っ越しが何度かあり、見送られることが多かった僕にとって、送る側というのはなかなかに貴重な体験です。
社員時代、退職する先輩を見送ることもありましたが、同じ都内なので会おうと思えば会える距離でした。しかし今回は、もしかしたら2度と会う機会はないかもしれません。
「お別れ」というのは、こんなにも物寂しさがこみ上げるものなんですね。
このままじゃあ仕事も手がつかねえなと思い、オフィスから歩いて数分にあるジムへ行き、たっぷり汗を流してから帰宅しました。
目に見える形で思い出に残る機会が持つことができた。それは一眼レフを持って行ったからかもしれないし、そうじゃないかもしれない。
でも、確かにこうやって記憶に残るものができた。これはとても貴重な、「良い目立ち」の賜物でしょう。
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