これから出版はどこに向かっていくんだろう
壮絶な食い合いの果てに
このニュースを見た時はものすごい喪失感に襲われました。
また出版取次が破綻!日販・トーハンの冷酷すぎる「首絞め」、雪崩的に取引奪われる | ビジネスジャーナル
出版流通業、『取次』は一般の人にはあまり身近な存在じゃないでしょう。
ボクが新入社員として入社したのがこの太洋社だったんで、今回のニュースはすごいショックでしたし、ついにこうなってしまったのかという喪失感に襲われました。
この先多分、太洋社の帳合の書店も閉店することになる店舗が出てくるでしょう。
現にtwitterではそうしたツイートがいくつかみられました。
よもやと思ったが太洋社自主廃業の煽りをうけて、うちの近所の本屋さんも閉店してた…。 これは、もしかして、大変なことになっているのか…? https://t.co/7QDaR3eMfr
— 酒 (@nekomain) 2016, 2月 14
友朋堂書店閉店のショックにうちひしがれながら見ていたら、きっかけとなるこんなのを見つけた。 太洋社、自主廃業へ。https://t.co/fA2MCRZwOq
— Tatsu-TANJI (@polovetsian_jp) 2016, 2月 11
取次が潰れると書店も連鎖して閉店に追い込まれる仕組み
書店と取次との契約は非常に特殊で、基本的に『委託販売』が成り立っています。 要は取次の所有している本を、書店が預かって販売しているという状態です。 そう、書店にある本は取次のものなんです。 (一部書店が買い取って本を売るという『買い切り』という契約形態もあります。) 取次の廃業によって本は全て回収ということになります。そうすれば書店は新たに取次と契約して本を仕入れないといけない。 でも棚いっぱいの本となれば相当な量になりますから、費用は膨大にかさみます。 体力のない中小書店にはそんな資産はないですから、結果閉店に陥ってしまうのです。壮絶な食い合いの果てに何が待っているのか
今や1日に1店舗の書店が潰れているとさえ言われている時代です。 今回の廃業は取次の壮絶なシェアの食い合いが絡んでいるのでしょうが、本自体の利益率の悪さ、依然として高い返品率も原因になっているんでしょう。 facebook上ではこんな投稿が大きな反響を呼んでいました。 ちなみにこの酒井穣氏はビジネス書の有名な作家さんです。つい最近、印税率3%で僕の本を出したいという出版社が来ました。よい企画でしたが、断りました。そもそも、消費税率よりも低い印税率って…にしても、本を書く仕事って、本の価格の3%しか価値ないですかね?僕の場合は、ライターを使わないで全部自分… Posted by 酒井 穣 on 2016年2月19日
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