仮想通貨とブロックチェーンに詰まった「ロマン」
今日は取材や打ち合わせもなく、家で仕事の日でした。こういう日は原稿はもちろん、読書も捗る捗る。
amazonでポチりまくった本を読むのにはいい機会。今日は佐藤航陽氏の「お金2.0」を読んでいました。
これ以外に、最近は本や動画で仮想通貨関連の勉強をしています。
いや、面白いですね仮想通貨。
中央集権的な貨幣・紙幣の創出や価値の管理ではなく、ブロックチェーンという技術を通じてネットワーク全体でセキュリティの補強と流通の管理を行う仮想通貨は、現代のお金の概念とは全く異なる形態を持っています。
その技術革新も面白いんですが…。なんというかね、仮想通貨にはものすごいロマンが詰まっているんですよ。それが文系男子の心を捕らえて離さないんです。
ビットコインが生まれたのは2008年。折しも当時、サブプライムローン問題を発端に発生した世界金融危機で、世界経済は日本も含めて大きな後退を見せていました。
その論文に興味を持った人々がコードを書き始めたところからスタートしたのが、ビットコインな訳です。
論文の発表者は、サトシ・ナカモト。彼が書いた理論から生まれたビットコインは、価値の暴落や薬物取引など様々な問題を生みながらも、現在まで途切れることなくその取引が続けられています。
そしてこのサトシ・ナカモトという人物は、未だにその正体が明かされていないんです。様々な憶測や本人を名乗る人物は現れているものの、それでさえ「本当にお前はサトシ・ナカモトなのか?」という疑問が残り続けています。
名も顔も知らない人間が作り出したシステム。中央銀行がお金を発行し、その流通量を調整するという現在の仕組みとは正反対のシステムが、今や世界に広がっています。
現存のシステムに疑問をもち、新たな革命を生み出した少数のプログラマー=先駆者達。まるで中世の大航海時代、近世のルネサンスのような時代のうねりを感じるじゃないですか。
しかもその発端となったのが、たった1人の人間が生み出したものなんですよ。(一説ではサトシ・ナカモトは複数いるとも言われているようですが…)ネットワークが発達した現代ならではの一大事件でしょう。ロマン溢れます。
そしてブロックチェーン。定期的に区切られた時間のブロック(ビットコインでは10分を一区切りにしている)を、鎖のように繋げ合わせることで全ての通貨取引を記録するこの技術は、中央に置かれたサーバーなどにその情報をまとめているのではなく、ネットワーク上に繋がった全てのデバイスに保存されています。
つまり、一部で情報を書き換えても他のネットワークから情報を保管してくれるわけです。情報を改ざんして通貨を盗み出すには、ネットワーク全ての情報を一度に改ざんできないといけません。
集約されておらず分散しているのに、高いセキュリティを誇る情報網。もう、書いてるだけで近未来SFの世界を舞台にした映画のレビューを書いているような気分になって、しびれます。
このブロックチェーンの技術は、現在仮想通貨だけでなく他業種での利用も検討されているんだとか。課題もあるらしいですが、ブロックチェーンが確率されれば現在の情報管理体制は一変するでしょうね。
そもそも、現在のような中央銀行の体制が整ったのはここ100年程度の話なんだとか。それが今、ネットワークを通じてお金のあり方ごと置き換えられるかもしれないわけです。
そんな時代のうねりの先駆けのような時代に立っているなんて、ゾクゾクしませんか?
ほんのちょっぴり本を読んだだけでこれだけ興奮するんだから、仮想通貨、ブロックチェーンのシステム開発などに関わっている人々の熱狂はさもありなんといったところでしょう。
今もどこかで、世界を一変させる技術が生まれているのかもしれない。しかも、それは一個人のひらめきやアイディアがきっかけかもしれない。なんてロマンに溢れているんでしょう。
別にビットコインを保有しているわけじゃありませんが、ひとまず現在の通貨や金融のあり方からは一歩距離をおいて、フラットにこの変化について勉強するとものすごい楽しいかもしれませんよ。
さて、では寝るまでまたビットコインの本を読みこみます。おやすみなさい。
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